銀河戦(20) 長沼洋七段vs畠山鎮七段


先手中飛車調の出だしから▲88銀と上がり(振り飛車だとしたら銀の位置が不自然)、さらに▲26歩をついて5筋を突いた状態から角交換を誘う。角交換のリスクを背負うのは先手も後手も同じことだけど、結論からすれば後手は▽44歩と止め、矢倉に持って行くのが正しかったのかも知れない。しかしここで畠山七段は角交換を決行し、「角換わり矢倉」とでも言うような展開に。5筋を突いてある分、角換わり以上に慎重な駒組を求められる指し回しに畠山七段はかなり戸惑っていた様子で(視聴者としては「これがプロの呼吸なのかな」と観てたんだけど)、長沼七段の指し回しに次第に苦しんでいくような展開に(研究?)。終盤、いっしゅん畠山七段が良くなったように見えた部分もあったけど、最後は畠山七段がトン死?の筋を見過ごしてしまい、長沼七段が押し切ってしまった。解説者が「鬼のように強い」と形容していたけれど、冒頭の序盤戦術はまさに恐るべし。阿部健治郎五段からの勝利にはじまり、これで破竹の五連勝。次回は佐藤康光王将と対局。果たして。