NHK杯戦(62)一回戦 中田宏樹八段vs瀬川晶司四段

 横歩取り最新型のスタートから先手中田八段が銀頭を狙う▲24歩で早めの揺さぶりをかけるも、後手瀬川四段は金銀を押し上げる将棋で敵の右辺を圧迫、形勢を有利な状況へと運んで行く。しかし優勢になってからの応手がまずかったようで(解説の豊川七段が▽27桂について思わず「これ筋悪いです」と漏らしていた)、事前に▲64歩の楔を打っていた中田八段が次第に形勢をモノにしていく。後手は入玉が唯一の勝ち目と思われていた状況だったけれど、最後は退路を断ち、先手の逆転勝ち。