五番勝負 渡辺明竜王・王座 vs 羽生善治二冠

手羽生二冠の角交換四間飛車。そこから持久戦模様となり、羽生二冠が珍しい待機戦術をとったのに対し、渡辺王座が着々と自陣を固め、積極的に打開を図りに行く。竜王戦の大石-永瀬戦に似た構図だなと思っていた。待機戦術が不本意だとしたら▽63金が▽22飛▲43角を発生させて疑問、もっと言えば位取り拒否の▽74歩に疑問があるということになる。ただ、端攻めの応手でどうも逆転したらしく、そのまま後手の勝ち。
評価は人それぞれとは思うけど、個人的には感心しない一局だった。後手が不完全な陣形のまま待機戦術をしなければいけなかったこと、先手もまた応手を間違えたことを考えると、なんか一部で言われている「名局」とは違うんじゃないか、少なくとも、恐ろしく評価が分かれる対局なのでは、という気がする。