挑戦者決定戦 里見香奈女流四冠・奨励会初段 vs 本田小百合女流二段

いつかはあるとは思っていたものの、里見香奈初段が初手▲26歩を選択。とはいえ、そこから一手損角換わり→早繰銀→後手右玉風四間飛車と進行していったので、けっきょくいつもと似た将棋(振り飛車居飛車側を持つパターン)になったともいえる。しかし、本田女流が得意としている「相手を自滅させる戦術」は今回も成功。本田女流自身もそれほど強いわけではないけれど、女流棋士の多くに見られる欠点(序盤が弱い、相手の手を全く見ないわけではないが、軽視しがち)をつき、挙げ句の果てには千日手を誘うなど、老獪だったと思う(個人的には失敗を認め、千日手にする方法もあったと思う)。将棋は二転三転する展開はあったものの、序盤で形を悪くしたことが結局大きく、後手勝ち。